結婚式での食事が西洋料理のフルコースの場合、テーブルには食器類があらかじめセットされており、食べ終わると順次下げられていきます。
たくさん並んだナイフやフォークに、どれから使うの?と緊張してしまい、料理の味がわからないまま食事が終わってしまうことがないよう、カトラリーの基本的な使い方やマナーについて覚えましょう。
目次
基本的なテーブルセッティングとマナーについて覚えよう
結婚披露宴会場のテーブルの上には、席の正面中央に位置皿(ショープレートまたはアンダープレート)が置かれ、その上には飾り折りされたナプキンがのせられています。
ナプキンの使い方
西洋料理のテーブルマナーでは、皿やグラス類はセッティングされた場所から動かさないのが基本です。皿を動かしたり持ち上げたりするのはやめましょう。
カトラリーの使い方を覚えよう
皿の右側にはナイフとスプーン、左側にはフォーク類が置かれています。コースの内容にあわせて、オードブル用、魚料理用、肉料理用と左右一対となって置かれています。
フォークの使い方
フォークは左手に持って食べ物を刺したり、すくったりして口に運ぶために使います。食べ物を刺すときには下向きに伏せてから人差し指を柄に当てて握ります。また、すくうときには上向きにして、ペンと同じように持ちます。
ナイフの使い方
ナイフは右手で握って人差し指を柄の背に当て、皿の上で食べ物を切るために使います。
また食べ物をフォークですくうときに、食べ物を寄せてうまくのせるために使うこともあります。
ナイフを口元に近づけるのはマナー違反ですので注意しましょう。
ナイフをペンと同じように持つのはNGとされています。幼稚に見えるうえに、食べ物を切るときに先端までしっかりと力が伝わらないためです。
ナイフの種類には、ソースナイフやソーススプーンと呼ばれる魚用の丸くて平たいものもあります。このカトラリーは柔らかい魚の身を切り分けたり、ソースをからめるときに使われます。この場合は、スプーンの役割も兼ねていますので、切った魚の身をすくって口に運んでも大丈夫です。
スプーンの使い方
スプーンの機能は食べ物をすくうこと。ペンを持つようにして右手で握り、スープやアイスクリームなどをすくって食べます。
カトラリーを使う順番
先ほど紹介したように、カトラリーは提供される料理のコース内容にあわせてセッティングされています。
カトラリーは料理ごとに外側から
カトラリーは料理ごとに外側から内側に向かって使用していきます。
万が一、カトラリーを使う順番を間違えてしまっても慌てないでください。スタッフに言えば代わりのフォークやナイフ、スプーンを持ってきてくれます。足りなくなれば追加を持ってきてくれますし、使わなければ料理とあわせて下げてくれます。
カトラリーを使った合図を覚えよう
ナプキンの使い方マナーでは、ナプキンのたたみ方などを用いて、「現在食事の途中ですが中座していて戻ってきます」などの合図について紹介しましたが、ナイフやフォークを使った食事中のサインもあります。
食事の途中で中座するとき
食事の途中で中座するときは、ナイフとフォークを「ハ」の字に皿の上に置きます。
これは「食事の途中で、まだ料理を食べます」の合図です。
ナイフは内向き、フォークは下向きに置きましょう。
ナイフの刃を外側(他人の方向)に向けるのはマナー違反ですので注意しましょう。
食事が終わったとき
食べ終わったら、ナイフとフォークを2本そろえて並べ、柄の部分を右斜め下45度あたりに向けて置くのが日本では一般的です。
ちなみに国によっては右の真横や縦にまっすぐ並べて置く場合もあります。
この場合もナイフは内向き、フォークは下向きに置きましょう。ナイフの刃を外側(他人の方向)に向けるのはマナー違反ですので注意しましょう。
柄の部分を右斜め下45度に向けて置くのは日本式。日本ではこれが一般的です。ちなみに、真下にそろえるのは英国式、真横にそろえるのは米国式です。
食べきれずに料理を残してしまった場合は、食べ残しを皿の上方にまとめておくと良いでしょう。中心部分が深い皿に入った料理の場合は、2本そろえたナイフとフォークで残したものを隠すように、柄の部分をできるだけ皿の中へ入れて置くとスマートです。