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結婚式の受付でご祝儀を渡す場面。
皆さんはどのような言葉を受付で伝える予定ですか。

冠婚葬祭関連のマナー本では、『お納めください(読み方:おおさめください)』という挨拶がよく紹介されています。
実はこの言葉、結婚式で使うと人によって『不快』と感じる場合も…。

詳しいマナーを勉強する前の私は、マナー本に書いてあったこの言葉を受付で使い、後で怒られたことがあります。

そのときに聞いた理由は、『死』を意味する言葉でもあるから。
マナー本のとおりに使った挨拶で、新郎新婦側に「失礼」と思われてしまいました。

最近のマナー本でも紹介されているので、意外と知らないで使ってしまう方も多いのではないでしょうか。

ということで今回は、『結婚式での「お納めください」』という挨拶について解説。

結婚式で使う場合の注意点や、その意味、別の言い方などをまとめて紹介します。

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『お納めください』は忌み嫌われる場合も

結婚式での受付マナーについて、冠婚葬祭マナーに関する書籍で以下のような説明をよく見かけます。

受付では挨拶の言葉を伝えご祝儀を渡します。

「この度はおめでとうございます。どうぞお納めください。」

などと、言葉を添えると良いでしょう。

私もマナーの資格を取得する前は、書籍を参考に『お納めください』という言葉を使うことがありました。

『納める』を良く思わない人がいる

過去に招待された結婚式で、『お納めください』と伝えた際、後に怒られたことがあります。
その時は「マナー本のとおりに挨拶したのに、なぜ怒られたのか」ということが理解できませんでした。

後で理由を聞いてみると、

「『お納めください』は葬式で使う言葉だから」

とのこと。
マナー本には結婚式の受付で使う言葉と紹介されていたので、頭が真っ白になりました。

『終わり』『死者を埋葬する』という意味も

改めて『納める(読み方:おさめる)』という言葉について調査してみると、

  • 終わりにする。他の動詞に付けても用いる。 《納》 「歌い-・める」
  • 死者を埋葬する。 「みまかりにける時に深草の山に-・めて/古今 哀傷詞」

という意味があることを知りました。

おそらく私を注意した方は、『お納めください』について上記の意味で理解していたのでしょう。

また、「お納めください」という言葉は、火葬の際にも使われます。
私も最近葬儀に参列しましたが、故人との『思い出の品』を棺に入れる際、「どうぞお納めください」と係の方が使っていました。

『人』によって捉え方が異なる

「お納めください」という言葉には、様々な意味や使い方があります。
詳しくは後ほど紹介しますが、たくさんの意味があるからこそ『人』によって捉え方が異なるのでしょう。

『人』によっては、結婚式での「お納めください」という言葉をよく思わない方もいらっしゃいます。
私の場合は『たまたま』だったのかもしれませんが、怒られて以降『お納めください』という言葉は結婚式で使っていません。

冠婚葬祭関連のマナー本が間違っているわけではありませんが、結婚式の受付で『お納めください』という言葉は使わないほうが良いでしょう。
何回も書きますが『人』によって捉え方が異なりますので…。

記事の後半では、結婚式で使える「お納めください」に代わる別の言い方を紹介しています。
ぜひ参考にしてください。

『お納めください』の意味とは

『納める』という言葉には様々な意味があります。

  • しかるべき所にしまう。また、しまって表に出さない。 「金庫に-・める」 「胸一つに-・める」
  • 一定の枠に入れる。 「空いた所に書棚を-・める」 「食費を千円以内に-・める」
  • 結果として手に入れる。 《収》 「成果を-・める」 「権力を手中に-・める」
  • 贈り物などを自分の側に受け入れる。 「少々ですがお-・め下さい」
  • 受け取り手に渡す。 《納》 「月末に-・める商品」 「会費を-・める」 「年貢を-・める」
  • 中に取り入れる。 《収》 「目録に-・める」 「代表作を選集に-・める」
  • 勢いを静める。 《収》 「怒りを-・める」
  • 終わりにする。他の動詞に付けても用いる。 《納》 「歌い-・める」
  • 死者を埋葬する。 「みまかりにける時に深草の山に-・めて/古今 哀傷詞」

結婚式の受付で使う言葉『お納めください』は、

「贈り物(ご祝儀)を受け取ってください」

という意図を伝えるために使うのが一般的。
なので、マナー本で紹介されているように結婚式受付での挨拶の言葉としても、基本的に間違いではありません。

また、『お納めください』は尊敬語ですので、目上の方に使うこともできます。

『お納めください』に代わる言葉

『お納めください』は本来、結婚式の受付で使っても大丈夫な言葉です。

とはいえ、記事の初めでも紹介したように、人によっては『不快』に思う方もいらっしゃいます。

つづいては、結婚式の受付でご祝儀を渡す場合に役立つ、『お納めください』に代わる言葉を紹介します。
ぜひ参考にしてください。

文例:『お納めください』の別の言い方

結婚式の受付で使う、

「おめでとうございます。どうぞお納めください。」

の別の言い方の文例は以下のとおりです。

  • 「おめでとうございます。お祝いの気持ちでございます。」
  • 「おめでとうございます。心ばかりのお祝いでございます。」
  • 「おめでとうございます。ささやかですがお祝いでございます。」

まとめ

ということで今回は、結婚式での『お納めください』という言葉について解説しました。

書店に置いてある冠婚葬祭関連のマナー本を最近も確認しましたが、いくつかの本で「『お納めください』と伝え渡しましょう」といった記載がありました。

『お納めください』の本来の意味には、「どうぞ受け取ってください」という意味もあるので、もちろん間違いではありません。

しかし『人』によって言葉の捉え方は異なるもの。
私は怒られた過去があるので今後使うことはないでしょう。

マナー本を信じた結果、「失礼な人」と思われるくらいなら、別な言い方を伝えた方が安心。
ちなみに私は、「お祝いの気持ちでございます」が最近基本の言葉です。