結婚式当日などに結婚祝いとしていただいた『ご祝儀』。
たくさんの方からの心のこもったお祝いは嬉しいものです。
さて、結婚祝いでいただいた『ご祝儀』について、
「お返しはどうしたら良いの?」
なんて、お悩みのカップルも多いのでは。
結婚式に出席していただいた方々には、基本的にご祝儀のお返しは不要です。
- 食事を楽しんでいただく
- 引き出物を渡す
といった『おもてなし』が、いただいたご祝儀に対する『お返し』だからです。
とはいえ、
「欠席した方からご祝儀をいただいた場合は?」
「結婚式当日に予想より多くいただいた…」
「『会費制結婚式』『ナシ婚』だけどご祝儀をいただいた…」
など、いろいろと気になるパターンも。
ということで今回は、『ご祝儀のお返し』について解説。
様々なパターン別に、結婚式ご祝儀のお返しマナーをまとめて紹介します。
目次
結婚式を欠席した方へのお返しは?
結婚式を欠席した方からご祝儀をいただいた場合は、いただいた金額の半額程度(3割~5割)のお返しをします。
結婚のお祝いをいただいた方には感謝の気持ちを込めお返しをします。このお返しを「内祝い」と言います。
内祝いでは品物を贈るのが一般的。食器やタオルといった実用品やカタログギフト、商品券などが人気です。内祝いは結婚式・披露宴後「1ヵ月以内」に贈りましょう。
急に欠席した方へは?
当日など急に欠席した方からご祝儀をいただいた場合も、半額程度の内祝いを贈るのが基本です。
ただし直前での欠席の場合は、欠席者分の引き出物もキャンセルできず残っているはず。
このような場合は引き出物と内祝いを渡すと良いでしょう。内祝いは通常時の金額より少なめで大丈夫です。
欠席者へのお返し目安
事前に欠席の連絡があった方からのご祝儀と、急に欠席となったゲストからのご祝儀へのお返しの目安を紹介します。
招待状にて欠席連絡あり
いただいた金額の半額程度(3割~5割)のお返しが目安。
3万円をいただいたのであれば1万円から1万5000円程度のお返しが良いでしょう。
直前で欠席
引き出物を渡さない場合は通常の欠席時と同様。引き出物を渡す場合はいただいた金額の2割程度のお返しが目安。
3万円をいただいたのであれば、引き出物と5000円程度のお返しが良いでしょう。
お礼状とあわせて
内祝いを贈る際は品物だけを贈りっぱなしにせず、お礼状を別途送付するか品物に同封します。
親族(兄弟・親戚など)へのお返し
兄弟や親戚(おじ・おば、いとこ)の場合は、結婚式前にご祝儀など結婚祝いをいただく事が多いかと思います。
親族間のルールに従う
親族の場合は親族間で独自のルールがあることも。今回はお祝いを贈ったけど次はいただく側なのでと、お返しをしないといった決まり事が親族内であるかもしれません。
まずはそのような決まり事がないか両親に確認することをオススメします。
今後のおつきあいで返す
「お返しをしない決まり」があったとしても感謝の気持ちを伝えることは大切。
手紙や年賀状などでお礼の気持ちを伝えたり、新婚旅行のお土産を持って親戚の家を訪問すると良いでしょう。
主賓・上司へのお返しはいくら?
主賓や上司からご祝儀をいただいた場合も基本的にお返しは不要です。
ただし主賓として招待した上司には「お車代」を包むのが一般的。「お車代」とは主賓や遠方からの招待客に支払う交通費のことです。
主賓へのお車代は1万円~2万円が目安。結婚式・披露宴閉宴後に家族から、出席に対するお礼を丁寧に述べ渡します。
のし袋の書き方
主賓へのお車代には水引が赤白結びきりの熨斗袋を使います。
表書きの上書きは「御車代」「御車料」などが一般的。名前の部分は招待した側の姓を記入します。
例えば新郎の名前が「梶尾俊太」さん、新婦の名前が「中川ゆり菜」さんの場合、新郎側の主賓へは名前の部分を「梶尾」、新婦側の主賓へは「中川」と書きましょう。
画像:熨斗袋の書き方(新郎側)
画像:熨斗袋の書き方(新婦側)
熨斗袋に書く名前は主賓の方の名前ではありません。
ご祝儀を多くいただいた場合は
友人からは3万円、上司からは5万円などと考えていたら、予想よりも多くのご祝儀をいただいた...。このような場合はどうすれば良いのでしょう。
披露宴後に「内祝い」を贈る
結婚式に出席してくださった方には、基本的に内祝いを贈ることはありません。料理のおもてなしや引き出物が内祝いにあたるからです。
しかし予想よりも多くご祝儀をいただき「おもてなしが足りなかったかな」と考えるのであれば別途内祝いを贈ると良いでしょう。
内祝いの金額は?
内祝いの金額は、お祝いとしていただいた金額の半額程度が目安。披露宴に招待したうえ、さらに高額なご祝儀をいただいた場合は、予想よりも多かった金額(差額)分の半額程度のお返しをすると良いでしょう。
同額程度などお返しの金額が多いと、ご祝儀をくれた相手の気持ちを拒否することに。かえって失礼になりますのでお返し金額には注意しましょう。
新婚旅行のお土産で
友人から多めにご祝儀をもらった場合には、新婚旅行でのお土産を渡すという方法も。
他の友人より少し特別なお土産をお返しとしてプレゼントするのも良いでしょう。
食事などでお返し
披露宴後にあらためて、食事に誘ってごちそうするといったお返し方法もあります。
友人や会社の同僚など身近な人から多くご祝儀をもらった時にオススメです。
会費制の結婚式の場合
北海道など一部の地域では一般的な会費制の結婚式。最近は全国的にも増加傾向にあります。
披露宴&二次会など1.5次会といったスタイルも最近のトレンド。ゲストは出席時に会費を払うというカジュアルなスタイルです。
会費制ではご祝儀がない
会費制結婚式の場合、ゲストが払うのは当日の会費のみでご祝儀を持参し渡すことはありません。
会費制の結婚式では新郎新婦側はご祝儀を辞退しゲストの出費を抑えるのが一般的。お呼ばれするゲストが支払うのは1.5次会といったパーティーへの参加費です。なのでご祝儀がない会費制の結婚式では基本的にお返しは必要ありません。
プチギフトで
10,000円以上の会費制の場合は「プチギフト」を用意するのが一般的。1,000円から2,000円程度のお返しを準備すると良いでしょう。
会費制結婚式が一般的な北海道では、ゲストの方々に引き出物としてお菓子などを贈ることが一般的。
この場合は1名あたり1,000円から1,500円程度の金額が相場です。
結婚式をしない場合
結婚式をしない「ナシ婚」。ナシ婚でご祝儀をいただいた場合は内祝いでお返しします。
ナシ婚の場合でも内祝いの金額目安は「いただいたご祝儀の半額程度(3割~5割)」。実用品やカタログギフト、商品券などを贈るのが一般的です。
熨斗の書き方
内祝いを贈る際の熨斗の書き方を紹介します。
のし紙の水引は赤白の結びきりを選びます。表書きの上書きは「内祝」とし、夫婦連名で書きます。
夫の氏名を右側に妻は名のみをその左側に書きます。
画像:熨斗紙の書き方(結婚内祝い)
手紙(お礼状)を送る
ご祝儀のお返しで贈る内祝いには「お礼状」を必ず添えます。参考にお礼状の文例を紹介します。
手紙(お礼状)の文例
お礼状の文例です。「拝啓・敬具」や時候の挨拶部分は省略しています。
先日は私たちの結婚に際し 温かなお心づかいをいただきありがとうございました
なにぶん未熟なふたりですが 力を合わせて温かな家庭を築いていく所存です
心ばかりではありますが お礼の品をお送りいたします ご笑納いただければ幸いです
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします